立山の魅力
立山に日本初の氷河発見

氷河写真
  • 三ノ窓雪渓(氷河)

    剱岳の三ノ窓から真っ直ぐ1km以上流れ下る氷河。一般登山道の「仙人新道」から見られます。

  • 小窓雪渓(氷河)

    剱岳の小窓から長さ800m流れ下る氷河。一般登山道の「仙人新道」から見られます。

写真提供:アーガス・フォト・スタジオ
赤羽 仁諭 さん
TEL 076-493-6338

氷河の南限を変えた歴史的な発見

2012年4月、立山の御前沢雪渓、剱岳の三ノ窓雪渓と小窓雪渓の3つが現存する氷河であることが学術的に認められました。
これまで氷河は日本には存在しないと言われ、極東地域ではカムチャッカ半島が南限とされてきました。氷河の定義は「重力によって長期間にわたり連続して流動する雪氷体」です。発見された立山連峰の氷河は、30m以上の厚い氷体を持ち、ゆっくりですが確実に動いていることが測定されました。まさしく日本初の現存する氷河の発見です。発見したのは、富山県立山カルデラ砂防博物館の調査チーム。
また2013年には、剱岳西面の池ノ谷右俣雪渓で氷体の流動が観測され、4つ目の氷河である可能性が高まっています。

氷河写真

御前沢雪渓(氷河)

雄山の東側斜面に大きく広がる氷河。他の氷河と同様に、冬は吹きだまり効果と雪崩により20mの積雪となります。

写真提供:立山カルデラ砂防博物館

なぜ立山に氷河?

立山連峰ならではの、世界的な豪雪と急峻な地形が要因だと考えられています。
積雪が多くなると、上部の雪の重さで下部の雪が圧縮されて次第に氷(氷河氷)に変化していきます。そうしてできた厚い氷体が重力で動き出すと「氷河」になるのです。
立山内蔵助雪渓の厚さ30mの氷体底部からは1700年前の日本最古の氷が発見されています。

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