立山の魅力
立山の山岳信仰と登山史

峰本社には7月~9月に参拝できます
峰本社には7月~9月に参拝できます

雲上のパワースポット

立山は富士山、白山と並ぶ日本三霊山の一つ。
弥陀ヶ原や称名滝、地獄谷、餓鬼の田など仏教由来の名が多いのもここが信仰の山だからです。
かつて修験者たちが歩いた道、拝んだ風景…。あなたも追体験してみませんか?

1300年前から伝わる開山伝説

玉殿岩屋(たまどののいわや)
玉殿岩屋(たまどののいわや)
有頼が開山を決意した場所。かつての立山信仰の一番の聖地として、今日でも大切にされています。
呉羽山展望台の立山を指差す「佐伯有頼像」

江戸時代の辞書「和漢三才図会」では越中国守の息子・佐伯有頼が立山開山の祖とされています。
大宝元年(701年)のある日、有頼が逃げた白鷹を追って山に入っていくと突然、熊に遭遇。矢を射ると、熊は血を流して洞窟に入っていきました。洞窟の中には胸に矢が刺さった阿弥陀如来が佇み「立山を開くため、お前を導いた」と告げたそうです。有頼は己の愚かさを恥じ、僧侶となって立山開山に尽力しました。
この伝説は広く知られ、富山市の呉羽山展望台には立山を指さす佐伯有頼の銅像があります。

庶民に普及した立山参詣

昔の立山の案内人「立山仲語」姿の四代目「佐伯平蔵」佐伯知彦さん
昔の立山の案内人「立山仲語」姿の四代目「佐伯平蔵」佐伯知彦さん

伝説に出てくる熊は山の神の象徴。その熊が仏に変わったのは、古来の山岳信仰に仏教思想が結びついたということ。立山信仰は「神仏習合」という独特な信仰となり、広まっていったのです。
以来、立山は修験者たちの修業の場となっていましたが、江戸時代、活発な布教活動によって参詣目的の登山者が増え、庶民化していきました。ちなみに庶民の立山登拝は夏限定で、必ず「仲語(ちゅうご)」と呼ばれるガイドが同行していました。

修験者が通った「禅定道(ぜんじょうどう)」を発見!

2014年2月、立山信仰を解明する新情報が発表されました。江戸後期、修験者が通った山道「禅定道」の痕跡が、富山県埋蔵文化財センターの調査で確認されたのです。山道には登山成功を祈る立寄所や休憩所、道しるべとした石などが見つかっており、これらは当時、一般人に立山登山が普及していたことを物語っています。
禅定道は、当時の登山ルート解明に向け、今後も調査していくそうです。

江戸時代の禅定道の痕跡

このホームページで紹介するコースを巡って、昔の人々が歩いた痕跡を見つけませんか。

江戸時代の禅定道の痕跡

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立山登山の近代史 〜一般庶民に開かれた山へ〜

明治時代になると宗教色が薄れ、一般的なものになっていきます。明治5年には女人禁制が解かれ、女性の登山が可能になりました。こうした話題は海外にも知れ渡り、明治11年には英国人外交官アーネスト・サトウが登頂しています。26年には同じく英国人宣教師で登山家のウォルター・ウェストンが登頂。この時は佐伯平蔵が仲語(ガイド)として同行しています。
明治42年には日本画家・石崎光瑤らが初の剱岳登頂に成功。この時の仲語は宇治長次郎でした。
大正9年には剱岳に初めて女性が登頂。登山家である竹内鳳次郎と妻ヒサが踏破し、夫婦登山という新しいスタイルを実践しました。また、版画家・棟方志功も立山信仰を題材にした謡曲「善知鳥(うとう)」を元に作品を発表。その後、自身も立山に登っています。

『立山曼荼羅(たてやままんだら)』吉祥坊本

立山曼荼羅
富山県[立山博物館]蔵

芦峅寺や岩峅寺の衆徒が立山信仰を説く際に、絵解きするために用いた宗教図。立山曼荼羅には地獄や浄土、登拝路、布橋などが細密に描かれ、背景には太陽と月、立山が色鮮やかに描かれています。
立山曼荼羅を用いた布教活動は全国各地で行われました。遠方在住で登拝できない人々は立山曼荼羅を熱心に拝み、寄進したそうです。

この三社で「雄山神社」です

どの社殿に参拝してもご利益は 一緒!

  • 雄山神社 峰本社

    雄山神社 峰本社
    雄山頂上

  • 雄山神社 中宮祈願殿

    雄山神社 中宮祈願殿
    新川郡立山町芦峅寺2番地

  • 雄山神社 前立社壇

    雄山神社 前立社壇
    新川郡立山町岩峅寺1番地

立山の歴史をもっと知りたいならココ!
富山県[立山博物館]

立山の山岳信仰や自然を紹介しています。立山曼荼羅を表した「まんだら遊苑」や体験型映像ホール「遙望館」もあり、大人も子供も楽しみながら学べます。
【TEL】076-481-1216 【営業時間】9:30〜17:00 【休業日】月曜、祝日の翌日
【料金】展示館/300円、遙望館/100円、まんだら遊苑/400円、3施設セット券/650円

富山県立山カルデラ砂防博物館

立山カルデラの大自然と砂防事業を、大型地形ジオラマや3D映像で紹介しています。
【TEL】076-481-1160 【営業時間】9:30〜17:00 【休業日】月曜、祝日の翌日
【料金】400円

◎2施設(富山県[立山博物館]、富山県立山カルデラ砂防博物館)共通割引券/960円

立山連峰山の名称と標高富山市呉羽山からの眺望
立山連峰山の名称と標高

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