10/10 『SABO!!!!!!』
2013/10/18【ta-taのつぶやき, 2013年】
10/10 『白岩砂防堰堤視察会』
ヘルメットを装着し、普段入る事のできない、立山カルデラの内部へ。
工事用道路を歩き、最終目的地までおよそ10km。。
砂防堰堤とは、 土砂を一気に下流に流れ込まないよう、河川の所々に堰堤を作り、土砂の流れ止め、受け止める器の役目をしています。
今からおよそ150年前。富山県、常願寺川上流。
安政の大地震発生。
五色ヶ原の辺りにある、「大鳶山」「小鳶山」がなくなる「鳶(とんび)山崩れ」が起きた。富山県の地形は山と海まで56km。世界でも例のない急流、「滝」と呼ばれるほどの川。この土石流は、勢い止まないまま川に沿って一気に富山平野に流れ込み、多大なる災害をもたらした。
それからこのカルデラ砂防堰堤工事が始まり、土砂の器を作り続けています。
(弥陀ヶ原 松尾峠展望台からみたカルデラ)
この「鳶山崩れ」の土砂は今も半分以上このカルデラ内部に堆積されています。ここの地盤や堆積している土砂は非常にもろく、日々自然崩壊が起きています。この自然崩壊により、カルデラ内は浸食され大きくなっているんだとか。この堆積が一気に平野に流れ込むと…想像したくありません。
※カルデラ…自然崩壊でできた爪痕がポルトガル語で言う「釜」のように見える事から。
↓日々起こる自然崩壊
またいつ崩壊するかわからない現場の下で堰堤を作るのは大変危険。
崩壊地を修復し、それから堰堤の作業に入る。
自然とのやり取りに、気の遠くなるような工事。まさに終わる事のない自然との戦いです。
もの凄い大きな岩がゴロゴロと。この岩を運ぶ水の力は凄まじい。。
現在の砂防堰堤は最新の技術を使い、遠隔操作による可動式で開閉する堰堤が制作中。もうすぐ試運転が始まるそうです。
今回の最終目的地↓↓「白岩砂防堰堤」
数多くの堰堤はすでに自然と一体化。長い年月を感じます。
昔の人々は知恵と工夫を凝らし、自然の力を利用して地形に合うよう作られ、一つ一つ形が違います。今現在も使われ続け、大変理に適った堰堤を作られています。
この砂防工事が始まったその時代、世界屈指の技術が使われていました。
この「砂防」(SABO)は世界共通語なのです。
たいへん偉業であり、人の命を守った人々の諦めない力をここに感じます。
今ではこの白岩堰堤は重要文化財となっています。
広大で美しい立山の裏側には自然がなす、人間が到底勝ち目のない力が作り出す世界。
今現在富山が災害がなく平安に過ごせるのは、この凄まじい現状を100年以上掛けて今も尚、危険な現場で砂防堰堤を作り続けている方々のおかげ。
私たちのこの生活が、この終わらない工事によって守られているのだと思うと、大変感慨深いです。
今回は本当に貴重な見学をさせて頂きました!!
この見学は定期的にトロッコに乗って見に行くイベントが行われています。人数制限があるので、募集要項など確認してみてください^^
『立山カルデラ砂防博物館』
立山駅並びにこの建物があります。
館内でいろんな見学ができるので、アルペンルートに来られた際、
こちらに立ち寄って立山のもう一つの恐ろしい顔を見てみませんか?☆
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白岩堰堤の側にある「天涯の湯」 名前からして素晴らしいではないですか!!?
めっちゃくちゃ入りたい!!けど入浴できるのは17:00から…
工事現場から丸見えなので〜す。苦笑
で、足湯♬
上から見た「白岩堰堤」
水谷平の「水谷村」 平なっている場所のたいていが大地震によってできた堆積地。そこに今現在工事現場に携わる人々の宿舎がある。
※これはta-taの調査にもとづくレポートなので、事実と異なる部分があるかもしれないので、ご了承ください。
また、情報をご存知の方がいればご一報ください。